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包囲されるマクドナルド、マウスはジャンクフードで過食して肥満になりヘルシーな食事を拒否した


2011年5月18日、550以上の団体や栄養専門家がマクドナルド(McDonald’s)に対して子どもへの脂肪、砂糖、塩分が多くカロリーの高いジャンクフード(junk food)の販売中止とおまけの利用の中止を要請し、ロナルド(日本で言うドナルド)の引退を勧告した[1]。2012年早期にアメリカ全店舗で、フライドポテトの量を半減し野菜や果物を加え低脂肪牛乳も選択できるようにする[2]
過食にさようなら-止まらない食欲をコントロールする
デヴィット・A・ケスラー『過食にさようなら-止まらない食欲をコントロールする』伝田晴美訳。原著2009年刊行。
アメリカでベストセラー。
元・米国食品医薬品局-FDA-長官による告発。

肥満の要因はかなり解明している。そして、薬物依存症のようになるため、食べる食品を選択しなければ食欲の制御が難しい。現在では、食品で考えることができる。太るリスクが高い食品、体重を減らすことが期待できる食品。
肥満のリスクを下げるのは、全粒穀物やナッツ、および野菜や果物である。そして定期的な運動。精白されていない穀物の全粒穀物(whole grains)は、日本語の資料、特に公的な資料に翻訳されるとどこかに消えてしまう。
肥満のリスクを上げるのは、砂糖が多く、高脂肪、高塩分でカロリーが高く、ビタミンやミネラルが少ない食品やジュースである。それにお酒やたばこ。これらが激しく広告されいつでも手に入る社会的・政治的な環境である。
アメリカでは、その象徴でもあるマクドナルドが栄養学者、医療家に包囲される。日本はアメリカの次にマクドナルドの店舗が多い。国土面積からするとアメリカより近くにたくさんあることになるが、ポケモンとDSでお子様をロックオンし、24時間のデリバリー体制を整えつつある。

進展についてはこちらも参照➫栄養学と身体の病気や心理学的な関連―科学的根拠、2012年3月~2011年

YouTube Preview Imageスーパーサイズミーより

2011年、全米4機関の合同提案、世界保健機関による提言


2011年4月28日、連邦取引委員会(FTC)、食品医薬品局(FDA)、疾病対策センター(CDC)、アメリカ農務省(USDA)は、深刻な肥満に対策するために子ども向けの食品を販売する際に遵守すべき指針を提案した[3]

2点が、特に以下の販売企業に求められる、朝食シリアル、スナック菓子、キャンディー、乳製品、炭酸飲料・非炭酸飲料・フルーツジュース、調理済み食品、冷凍食品、レストラン。広告とマーケティングによって健康的な食品を選択する可能性もある。
・食事には、全粒穀物、野菜や果物、余分な脂肪のない肉や鶏、卵、ナッツや種、豆類を含むこと。
・食品あたりの上限(下表)。

個々の食品に含まれる上限
(サービングあたり)
飽和脂肪酸 1g
トランス脂肪酸 0g
加えられた砂糖 13g
ナトリウム (*塩分の主要ミネラル) 210mg

補足的には、アメリカ政府の勧告は畜産業など全産業に配慮するというか政治的な圧力があるため科学的に中立的でないという指摘がハーバード大学のウォルター・ウィレットや栄養に関する政治的運動を行うマリオン・ネスルをはじめとした栄養の専門家によってなされている。

世界保健機関(WHO)

2011年3月、世界保健機関(WHO)が肥満の原因と対策の計画を提供する[4]
肥満は次のような疾患の主要なリスク
・心血管疾患(2008年の死亡要因のトップ)
・糖尿病
・がん(子宮、乳、結腸)
・筋骨格疾患(特に変形性関節症)
原因
・脂肪、塩分、砂糖が多くビタミンやミネラルやそのほかの微量栄養素が少ないエネルギー密度の高い食品の摂取量の増加。(*補足:エネルギー密度の高いとは、少量で高カロリーとかのような意味)および、
・仕事や交通の形態の変化と、都市化による定住による身体活動の減少。
個人レベルの対策
・脂肪からのエネルギー摂取量を制限する。
・野菜と果物だけでなく、全粒穀物や豆類、ナッツを増やす。
・砂糖の摂取量を制限する。
・定期的に運動する。
・エネルギーのバランスと健康的な体重を維持する。
社会レベルの対策
・政治、公共、民間の協力で、上記の推奨事項を支援する。
・手ごろな価格で簡単に定期的な運動と健康的な食事にアクセスできる。
食品企業の対策
・加工食品の脂肪、砂糖、塩分を低減する。
・健康的で栄養価が高い選択を手ごろな価格で提供する。
・責任のあるマーケティングを実践する。
・職場での、健康的な食品の選択と定期的な運動を支援する。

2010年、世界と乖離する日本

2010年末、ヘルシー志向のサブウェイがマクドナルドを抜き店舗数世界一となる[5]。しかし、日本では…。

店舗数[5][6][7][8][9][10]
マクドナルド-アメリカ(世界の陸地の6.5%) (日本の約3.7倍)(マクドナルド店舗数1位)13381 (日本の人口の約2.5倍)314,659,000人
マクドナルド-日本(世界の陸地の0.25%) マクドナルド店舗数2位)3589 128,056,026人
マクドナルド-カナダ(世界の陸地の6.7%) (マクドナルド店舗数3位)1400 34,127,000人
サブウェイ-日本(2011年3月8日) 242

2010年12月28日、日本マクドナルドはデリバリーを開始し、24時間体制を目指す。

2010年9月、アメリカの「責任ある医療のための医師委員会」[11](PCRM:Physicians Committee for Responsible Medicine)が「i was lovin’ it」というCMを放映する。

YouTube Preview Imagei was lovin’ it

葬られた「第二のマクガバン報告」(下巻)
The China Study 邦訳
『葬られた「第二のマクガバン報告」下:
政界・医学会・食品医薬品業界が犯した「情報黙殺」の大罪』松田麻美子訳。
CMは最後にベジタリアンになることを促しているが、このCMを作ったPCRMという医師委員会には、コリン・キャンベルも所属する。
コリン・キャンベルは報告書『がん予防と食生活―全米科学アカデミー「食物、栄養とがん」に関する特別委員会報告』[12]Diet, nutrition, and cancer[13])をまとめ、その後China Studyという複数の大学やがん研究機関が支援した研究を指揮し菜食を科学的に評価し、著書 The China Study では750超の論文から菜食を勧める。

2003年、世界保健機関(WHO)

・定期的な運動は肥満を減らし、座りがちな生活は肥満のリスクなのは確実である。そして、
・子どもが健康的な食べものを選択できる環境は重要で、高カロリーでビタミンなどに乏しい飲食品とそれの広告は肥満のリスクを増やすだろう[14]

ジャンクフードと肥満

4年間の体重の変化(120,877人解析)[15]
フライドポテト +2989g
喫煙(新規) +2345g
ポテトチップス +766g
トランス脂肪酸 +653g
ジャガイモ +580g
砂糖入り飲料 +453g
赤肉 +430g
加工肉 +408g
スイーツやデザート +294g
バター +213g
飲酒(1日1ドリンクあたり) +185g
精製穀物 +167g
テレビ視聴(1日1時間あたり) +140g
果汁100%ジュース +86g
元喫煙者 +63g
チーズ +58g
全脂肪乳 +36g
低脂肪/脂肪0%牛乳 -9g
ダイエット炭酸飲料 -54g
野菜 -99g
全粒穀物 -167g
果物 -222g
ナッツ -257g
ヨーグルト -371g
身体活動 -798g

微量栄養素(ビタミンやミネラル)が豊富な食品は、空腹の不快感を軽減した[16]

2010年、ラット

片方には栄養バランスのとれたエサ、もう一方には高カロリーで高脂肪なベーコン、ソーセージ、チーズケーキといったものをいつでも無制限に食べさせた[17]。ジャンクフード依存症グループは、2倍のカロリーをとるようになり体重が増加し活動量が減り、食欲が制御できずほとんどが肥満となり不快な電気刺激を与えても食べ続け、食事を健康的なものにすると食べるのを拒否した。ジャンクフード依存症グループは、コカイン依存症と変わらない脳内の変化があり、ジャンクフードをなくしてもこの変化は少なくとも2週間続いた。このような変化は、太りすぎの人と同じであり拒食症では反対に変化する。同じように脳を損傷させると激しく食べはじめた。

人間でも好き放題に食べさせると、摂取カロリーが増加するという研究結果がある。

2009年、ラット

ビガバトリンという薬物依存症の治療薬は、アメリカでコカインなどの依存症に対してアメリカ食品医薬品局(FDA)の臨床試験がフェーズIIまで通過している。ビガバトリンを投与した動物は比較グループより体重が優位に少なかった[18]

関連記事

脚注

  1. ^ <ref>Julie Jargon マクドナルドに「ジャンクフード販売」中止要請―ロナルドにも引退勧告(WSJウォール・ストリート・ジャーナル日本版、2011年5月18日 11:18 JST)</ref>。
  2. ^ <ref>マクドナルドのヘルシー路線、ミシェル米大統領夫人も歓迎(AFPBB News、2011年07月27日 20:51)</ref>。
  3. ^ <ref>Interagency Working Group Seeks Input on Proposed Voluntary Principles for Marketing Food to Children(FTC, 04/28/201)</ref>。
  4. ^ <ref>Obesity and overweight Fact sheet N°311(World Health Organization, Updated March 2011)</ref>。
  5. ^^ <ref>米サブウェイ、マック抜き店舗数世界一 健康志向追い風(asahi.com、2011年3月9日10時39分)</ref>。
  6. ^ <ref>Paul Terrance “McDonald’s across the world“(GDS Publishing, 2010/27/09 10:56)</ref>。
  7. ^ <ref>国の面積順リスト(Wikipedia)</ref>。
  8. ^ <ref>アメリカ合衆国(Wikipedia)</ref>。
  9. ^ <ref>日本の人口統計(Wikipedia)</ref>。
  10. ^ <ref>カナダ(Wikipedia)</ref>。
  11. ^ <ref>PCRM</ref>。
  12. ^ <ref>全米科学アカデミー『がん予防と食生活-全米科学アカデミー「食物、栄養とがん」に関する特別委員会報告』厚生省公衆衛生局日本栄養食品協会、1984年。ASIN ISBN B000J4Q6FK。(原著 Diet, nutrition, and cancer, 1982)</ref>。
  13. ^ <ref>Diet, nutrition, and cancer, 1982)</ref>。
  14. ^ <ref>Diet, Nutrition and the Prevention of Chronic Diseases, Report of a Joint WHO/FAO Expert Consultation, 2003</ref>。
  15. ^ <ref>Mozaffarian D, Hao T et al. “Changes in diet and lifestyle and long-term weight gain in women and men” N Engl J Med. 2011 Jun 23;364(25):2392-404. PMID 21696306.</ref>。
  16. ^ <ref>Fuhrman J, Sarter B, Glaser D et al. “Changing perceptions of hunger on a high nutrient density diet” Nutr J. 2010 Nov 7;9:51. PMID 21054899.</ref>。
  17. ^ <ref>Johnson PM, Kenny PJ. “Dopamine D2 receptors in addiction-like reward dysfunction and compulsive eating in obese rats” Nat Neurosci. 2010 May;13(5):635-41. Epub 2010 Mar 28. PMID 20348917.PMCID PMC2947358. NIHMSID NIHMS181674.</ref>。
  18. ^ <ref>DeMarco A, Dalal RM et al. “Subchronic racemic gamma vinyl-GABA produces weight loss in Sprague Dawley and Zucker fatty rats” Synapse. 2008 Nov;62(11):870-2. PMID 18720383.</ref>。

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