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気候変動の原因、食肉需要で破壊される環境、代替エネルギー発展を阻む利権と戦争


気候変動に人為的な影響をもたらす温室効果ガスには、二酸化炭素CO2)や、亜酸化窒素(笑気ガスとしても使うが)、メタンガスなどがある。

すでにCO2を排出しないクリーンなエネルギーは地球上の全エネルギーをまかなうことができるという見通しは立っている。エネルギー産業の利権構造によってその普及は阻まれている。CO2だけでなく亜酸化窒素やメタンガスを排出する牛のことや、食肉やレザー製品の需要によって、CO2を酸素に還元してくれる森(アマゾン熱帯雨林など)を破壊し牧場にし砂漠化させているという現実をみればその影響が広大であることを知らされる。2009年にワールドウォッチは、畜産は世界中から発生する温室効果ガスの51%を出していると報告している[1]。かつて地表の14%あった世界の熱帯雨林が、今や6%となり、今後40年で消滅するという主張もある[2]。「国際機関の報告を信じるな」と言いたい宗教と産業はいっぱいあるだろうが、そうしてるとアマゾン熱帯雨林は牧場化する。
気候変動の問題はよくわからない。森林が減っていることは確実である。


Rondônia Deforestation
アマゾン熱帯雨林の
緑が消えていく。

ホモ・サピエンスは、他の動物たちが単に自分の食物としてそこにいるのだとでも考えたのだろうか?どうもそうらしい。ブルドーザが熱帯雨林を破壊し、メガネザルやトビギツネや、地上の動物のなかでもっとも美しく華やかな音楽を生み出す、歌うクロスギボンたち、そして地上ではまったく無力な滑空コルゴメガネザル。すべて消え去り、その後を埋めるのは、ますます価値の低下する人間どもで、得難い性質である野生のひらめきをますます失う
(ウィリアム・バロウズ『ゴースト』山形浩生訳、河出書房新社、1996年。ISBN 978-4309202662。29ページより引用。(原著 GHOST OF CHANCE, 1991))

気候変動に関する政府間パネルの提言

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は温暖化に関する世界の中心的な組織で、現在の議長はラジェンドラ・パチャウリとなっている。

ライフスタイルの転換

パチャウリ議長は温室効果ガスの排出を低減するためにライフスタイルに変化が必要だとし、日本のクールビズや[3]、パリのレンタル自転車を称賛している[4]

シティーバイク

日本で、自転車の普及を訴えるのはデンマーク大使であった[5][6]。自動車税が高額なデンマークでは、駐輪場の設置と自転車専用道路の整備を推進し、首都コペンハーゲンでは乗り捨て自由の自転車を2000台用意、36%の人々が日常的に主に自転車を使うという[6]。2008年の自動車の世界シェア1位は日本車のTOYOTA[7]、難しい問題です。

駐日メルビン大使京都議定書の精神をデンマークにつなげたい[8]」「日本でさらに自転車の利用が増えるためには安全の確保が重要です。デンマークでは3人に1人が通勤・通学に自転車を使っていますが、そのためには自転車専用道路が不可欠です[8]

肉と環境破壊

パチャウリ議長は肉は二酸化炭素(CO2)を大量に排出するとして肉の消費量を減らしてほしいと提言している[4]
2006年のFAO(国際連合食糧農業機関)の報告では、畜産から排出される温室効果ガスは、CO2が全体の9パーセント、CO2の296倍の温室効果を持つ亜酸化窒素が全体の65%、メタンガスが37%、アンモニアが64%となっている[9]
パチャウリ議長は、畜産業界から世界の温室効果ガスの20%程度が排出されているとして、イギリス政府に対しては2020年までに食肉消費量を60%減らすように提言している[10]。冒頭で述べたように、2009年にワールドウォッチは、FAOが見落としている部分を含めると畜産が温室効果ガス全体の51%を発生させていると報告した[1]

パチャウリ議長各家庭で肉の消費量を半分にすると、車利用を半分に減らすよりもガス排出削減に効果的だ。食生活を見直す方が比較的簡単なはずだ[11]

肉の問題は、CO2を酸素に還元してくれる森を破壊し、砂漠化の促進につながっているため、二重に環境に負荷をかけている。

アマゾン熱帯雨林

アマゾン熱帯雨林は、すでに1960年代後半から40年間ほどで20%減少した[12]。2006年のFAO(国際連合食糧農業機関)の報告では、伐採されたアマゾン熱帯雨林の70%が放牧地へと転換されている[9]。さらに、世界自然保護基金(WWF)は「世界の肺」とも呼ばれるアマゾン熱帯雨林は2030年までに最大60%減少し、世界各地に連鎖的に影響を及ぼすことを警告している[13]

アマゾン産不買宣言

2006年には、環境保護団体のグリーンピースが世界の穀物メジャー(穀物を取り扱うグローバル企業)のカーギル社に対して、大部分が鶏、豚、牛の飼料となるアマゾン熱帯雨林で育った大豆を輸入しないよう求め、その要求を通した[14]。2009年夏には、ナイキ、クラークス、アディダス、ティンバーランドといった靴を作る大企業がアマゾン産の牛レザーを使わないことを宣言しているが、日本もブラジルからの牛レザーの25%を輸入しており間接的に環境破壊をしている懸念がある[15]。われわれはせめて本物の皮のように作った合皮で満足すべきであり、牛を殺してまで身にまとう必要はないと考えることは自然環境の保護につながるのである。
続いて、グリーンピースは世界最大手の牛肉企業4社に対して、アマゾン熱帯雨林からの牛肉の購入を停止する要求を通した[16]

熱帯林を維持すること

『全米科学アカデミー紀要』に発表された論文では、熱帯林の維持保存はそれほど高くないコストで実行でき、排出された二酸化炭素(CO2)を吸収するだけでなく生態系の保護や環境汚染の抑制など、原子力発電所の新設などでは得られないほどの恩恵が得られるとしている[17]

クリーンな代替エネルギー

温室効果ガスを出さない発電方法はすでに世界中の電力をまかなえるという試算がいくつかでている。

風力発電

スタンフォード大学の試算では、風力発電だけで2002年の世界中の電力量である14テラワットの約5倍である72テラワットを発電できる[18]。2007年に米国エネルギー省は3つの州で風力発電するだけでアメリカ全土の電力をまかなえると発表している[19]

地熱発電

2006年のマサチューセッツ工科大学(MIT)の試算では、現在の電力消費量で4000年分もの潜在性がある[19]。MITは、アメリカで10億ドル程度の研究費で、エネルギー需要の10%を地熱によってまかなえる可能性があると報告している[20]

太陽光発電

正午の1時間の太陽光エネルギーは、世界で使われる1年分のエネルギーを持っている[19]

潮力発電

地球の約半分にあたる8万テラワットを波のエネルギーから得ることができる[19]

常温核融合

常温核融合の技術は、高炉核融合と違って放射能を発生せず事故の危険性がないため安全なので消費地の近くで発電させることが可能である[21]。現在の発電方式では遠隔地に発電所を作り長い電線を必要とするが、この長い電線が必要なくなる[21]。高炉核融合と違ってウランではなく海水にほぼ無尽蔵に含まれる重水素が原料となるため原料に困ることもない[21]

2007年にマサチューセッツ工科大学(MIT)で行われた常温核融合国際会議では、世界中で3000件の論文で追試されており[22]、再現が確認されており検証そのものには問題がないが結果が一定でないことが問題視されていると報告された[23]。常温核融合は現在の科学の理論で説明できないため[22]研究資金がでないことが問題である[23]。日本でも文化勲章を受章した大阪大学名誉教授の荒田吉明の常温核融合の実験に研究費が集まらない。

電気自動車

石油会社が電池に関する特許をもっているため、電気自動車を安価に作れない[19]。競合技術の特許をとって独占する方法ですね。

原子力エネルギーにおさらば

以降は田中優による『原子力エネルギーと別れ豊かに暮らす仕組み作り』という動画を参照にしています。
六ヶ所・核燃料再処理問題の記事で、観れるようにしたので興味があればご覧ください。

石油による火力発電の問題

石油の奪い合いが戦争を引き起こしているが、アメリカの軍事費は54兆円で2位以下の国と10倍近く差が開いており、軍需企業と石油企業の重役が兼任されていることが多い。アメリカは国債で軍事費をまかなっているが、それを一番多く、3~4割買っているのが日本という国である。

日本の産業システムの盲点

家庭は同じ月に電気を使えば使うほど電気の単価が高くなるが、産業では安くなるため、同じ製品のコストを安くしたければ電力を使えばいい。公共の産業は適正利潤として3.8%までしか利益を得てはいけないとなっているが、逆手にみれば利益を得るためには発電施設を建てる必要があり、電力会社が発電所を新設するためには電気を使ってもらわなければならない。
日本は50年前から財政上一定の割合で原子力に財政を割いており、現在では5500億円を原子力に出資しているが、クリーンなエネルギーには投資が少ない。

原子力発電の問題

原子力発電所の周囲64km圏内の乳児(0-1歳)の死亡率が15%程度高まる。近隣の海で海水浴をした児童や、海岸へ行った母親の死亡率が、そうでない人より高まる。

電気は一番電気を使った時のピークに合わせて発電所を用意する必要がある。電力需要量に合わせて発電所を新たに建てる(サプライサイド・マネージメント)より、発電所の供給量でやっていく(デマンドサイド・マネージメント)が世界的には主流となっている。電気を使ってないときは日本はピーク時の58%しか電力を使っていないが、ドイツや北欧は72%で波が小さい。ピークをドイツ並みにすれば発電所は25%減り、そうすれば日本では原子力発電所は必要なくなる。アメリカの京セラ・インターナショナルがピーク時の電力を自前の天然ガスと太陽光発電で賄ったのでカルフォルニア州知事に表彰されている、技術者にまかせたらどうか。

日本のCO2は、上位50事業所で25%、上位200の工場から日本のCO2半分ぐらい出ている。発電所にも発電の効率に違いがあり、熱の6割を電力にできる効率のいい発電施設もあれば、3割しか電力にできない発電施設がある。こうした数百の工場に直結した発電所の効率を上げればCO2排出量を大幅に削減できる。

関連記事

外部リンク

脚注

  1. ^^Livestock and Climate ChangeWorld Watch November/December 2009 pp10-19.
  2. ^地球環境7つの転換点(3):モンスーンと熱帯雨林(WIRED VISION、2010年1月20日)
  3. ^「パチャウリ議長:「変えたいなら行動を」環境会議で講演」(毎日新聞-東京夕刊、2007年10月19日)
  4. ^^「温暖化防止にライフスタイルの変革を」、IPCC議長(AFPBB News、2008年01月22日14:08)
  5. ^自転車で温暖化防止を! デンマーク大使ら都心快走(MSN産経ニュース、2009年5月23日15時7分)
  6. ^^マイECO・ライフ:Vol10 CO2削減へ 自転車普及のためのシナリオは?(2/2ページ)(毎日新聞-毎日jp、2009年8月10日)
  7. ^World Motor Vehcile Production, Ranking by manufacturer, OICA
  8. ^^マイECO・ライフ:Vol10 CO2削減へ 自転車普及のためのシナリオは?(2/2ページ)(毎日新聞-毎日jp、2009年8月10日)より引用。
  9. ^^Livestock a major threat to environment (FAO, 29 November 2006)
  10. ^「肉の消費減らせばCO2削減」IPCC議長が提言(asahi.com、2008年9月8日10時55分)
  11. ^「肉の消費減らせばCO2削減」IPCC議長が提言(asahi.com、2008年9月8日10時55分)より引用。
  12. ^ナショナルジオグラフィック 特集:消えゆくアマゾンの森』2007年1月号、49ページ。
  13. ^アマゾン熱帯雨林の60%、2030年までに減少の危機(AFPBB News、2007年12月6日23:22)
  14. ^ついに アマゾンの森林破壊が2年間停止に!-グリーンピースとマクドナルドがカーギル社など大豆取引業者を説得(グリーンピース・ジャパン、2006年7月26日)
  15. ^世界のトップ靴メーカー アマゾン産牛皮を排除 ブラジル産牛皮の大量輸入国・日本は?(農業情報研究所-WAPIC、2009年8月5日)
  16. ^Global cattle giants unite to ban Amazon destruction(Greenpeace News, 2009.10.5)
  17. ^安価で有効なCO2抑制策は「熱帯林伐採の回避」:経済学者らがコストを計算(WIRED VISION、2008年7月24日)
  18. ^世界風力地図」が示す風力発電の大きな可能性(WIRED VISION、2005年5月26日)
  19. ^^^^^Zeitgeist : Addendum(時代の精神 : 続編)の、再生時間が1:17:00~1:22:00の間です。
  20. ^米国で地熱発電が拡大(WIRED VISION、2007年7月13日)
  21. ^^^阪大荒田名誉教授の「固体核融合」実用化を支援しよう!(独立党)
  22. ^^「常温核融合」会議、MITで開催(1)(WIRED VISION、2007年8月27日)
  23. ^^「常温核融合」会議、MITで開催(2)(WIRED VISION、2007年8月28日)

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