心理学―その全外観の物語

心理学(サイコロジー、psychology)は、心に関する学問である。
psychology – maboroshi edition.

psychologyは、心を意味するpsyche(プシュケ)と学問も意味するlogos(ロゴス)の組み合わせとなる。1734年、ドイツの哲学者のクリスティアン・ウォルフ(Christian Von Wolff、1679年 – 1754年)が 心理学(pshicologia)という言葉をはじめて用いた [1]『人間理解の科学-心理学への招待-第2版』鈴木清・編、ナカニシヤ出版、2002年。5-6ページ。ISBN 978-4888487153

概要

紀元前から、哲学者によって心に関する考えが繰り広げられてきた。18世紀にメスメルによって体系化された催眠が行われるようになると精神疾患の治療が行われるようになり、19世紀後半には実験をともなった科学的な心理学が開始される。20世紀に入ると、フロイトの無意識の発見による精神分析と、刺激と反応を客観的に観察し科学性が重視された行動主義心理学が勢力を伸ばしはじめる。20世紀半ばには、精神疾患を治すだけではなく人間の成長の可能性を追求し自己実現を目指す人間性心理学と、さらに科学性を増した薬理学脳科学認知心理学が発達していく。20世紀後半には、意識の発達可能性が追求され個人的なものを超えた成長を視野に入れたトランスパーソナル心理学が誕生する。トランスパーソナルとは、自己を超えた意識であり、究極的には自己と他者や自然との境界を超え融合するということである。このとき、人間が利用するものとして神が与えた自然というキリスト教神学の教義 [2]環境思想で考える 第16回 キリスト教にかけられた“嫌疑” (日経Bp・ITPro、2008年10月15日)が崩れ去ってしまう。マインドフルネス(気づき)という状態を保つという仏教の禅修行そのものである手法が精神疾患の治療に効果をあげている [3]B.W.ウォルシュ『自傷行為治療ガイド』松本俊彦訳、金剛出版、2007年。ISBN 978-4772409568。153-154、287-294ページ。(原著 TREATING SELF-INJURY: A Practical Guide, 2006)。外部に神と天国を想定するキリスト教神学よりもむしろ仏教のような無神論、あるいは自己の内部に神を見つけるということになればローマ・カトリック教会の教義 [4]第6回 「神の場所(6)-「救い」とは何か」 (佐藤優・キリスト教神学概論、2008年3月5日) [5]第9回 「日本キリスト教の精神的伝統(3)」 (佐藤優・キリスト教神学概論、2008年3月26日)に反してしまうということになる。
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出典   [ + ]

1. 『人間理解の科学-心理学への招待-第2版』鈴木清・編、ナカニシヤ出版、2002年。5-6ページ。ISBN 978-4888487153
2. 環境思想で考える 第16回 キリスト教にかけられた“嫌疑” (日経Bp・ITPro、2008年10月15日)
3. B.W.ウォルシュ『自傷行為治療ガイド』松本俊彦訳、金剛出版、2007年。ISBN 978-4772409568。153-154、287-294ページ。(原著 TREATING SELF-INJURY: A Practical Guide, 2006)
4. 第6回 「神の場所(6)-「救い」とは何か」 (佐藤優・キリスト教神学概論、2008年3月5日)
5. 第9回 「日本キリスト教の精神的伝統(3)」 (佐藤優・キリスト教神学概論、2008年3月26日)

ビート・ジェネレーション

ビート・ジェネレーション(Beat generation)とは、1950年代に開花した文学の運動である。ビートニクBeatnik)あるいはビートとも呼ばれる。俺たちのことをなんて呼ぶかとたずねられたケルアックが「ビート・ジェネレーションだろ」と答えて命名され、意味は、ビートな取り引きではヘロインに金を払ったのに開けてみると砂糖だったというような「だまされてふんだくられて精神的肉体的に消耗している世代」をあらわす言葉 [1]「解説」ジャック・ケルアック『オン・ザ・ロード』青山南訳、河出書房新社、2007年。ISBN 978-4309709413。431-445ページ。(原著 ON THE ROAD。小説家のジェイムズ・ジョイスが『ユリシーズ』 [2]ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ1』≪集英社文庫ヘリテージシリーズ≫丸谷才一訳、永川玲二訳、高松雄一訳、集英社、2003年。ISBN 978-4087610048。(原著 UlyssesUlysses、1922)で登場人物の「意識の流れ」(転々と思いついていること)を文章にしたが、ビート文学は自らの意識の流れるままに文章を書き朗読した。ジャズのエッセンス、即興(インプロビゼーション)、自由である。詩と詩的表現に溢れる小説、その朗読、何より彼らの生き様がアメリカの意識に革命をもたらした。
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1. 「解説」ジャック・ケルアック『オン・ザ・ロード』青山南訳、河出書房新社、2007年。ISBN 978-4309709413。431-445ページ。(原著 ON THE ROAD
2. ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ1』≪集英社文庫ヘリテージシリーズ≫丸谷才一訳、永川玲二訳、高松雄一訳、集英社、2003年。ISBN 978-4087610048。(原著 Ulysses

アルバート・ホフマン

アルバート・ホフマン(Albert Hofmann、1906年 – 2008年)は、サイケデリックスLSDを合成したことで有名なスイスの化学者・薬理学者である。ノーベル賞委員会会員(ノーベル賞受賞者を選ぶ立場)、世界科学アカデミーメンバーをつとめた。LSD プロブレムチャイルド&ワンダードラッグ [DVD]
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オルダス・ハクスリー

オルダス・ハクスリーAldous Huxley Leonard, 1894年 – 1963年)は、イギリスの学者の名門の家系に生まれ、小説作家や思想家で有名となった人物です。晩年の人間の意識に関する考察は意識の革命運動に火をつけ今日でも重要な役割を担っています。キリスト教と西洋哲学、古い精神分析と行動主義心理学の行きつく先を描いたうえで、世界の「心の扉」を開こうとしたんだね。この永遠の瞬間-夫オルダス・ハクスレーの思い出
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サイケデリックス

サイケデリックスpsychedelics)とは、摂取するとしばしば神秘的な感覚を生じさせる物質である。日本語訳としては幻覚剤とされることも多いが、サイケデリックスによる体験は単に幻覚という言葉では表現しつくせない。サイケデリックスは、ある例外を除きいつの時代も神聖化されてきたものである。古来から多くの伝統の中で聖職者に使用されてきたように、心を照射し、教え導く(enlighten)作用があるからだ。したがって、サイケデリックスによるエンライトメント(enlightenment、啓蒙や悟りの意味)という意味を込めたい。多くの非キリスト教の伝統的な聖職者や医師がビジョンや治療を目的として用いてきたが、キリスト教神学は聖書信仰にそぐわないため悪魔によるものとして弾圧してきた。伝統的なサイケデリックスの成分に近似の分子構造を持つLSDも1943年に作用が発見されると、神聖化され、瞑想を通した探求につながり、精神医療や依存性薬物の依存症の治療に用いられ、多くのビジョンを与え、個人や社会に変革をもたすまで多くの時間を要さなかった。平和運動、環境運動、ヒッピー、ダンスパーティー、と大多数で「LOVE」を唱え一体となる運動が次々と生まれた。
CNNやナショナル・ジオグラフィック・チャンネルといったメジャーなメディアでは、LSDやMDMAといったサイケデリックスによる医療研究が報道されています。Love S. Doveさんがこうした流れをサイケデリックスの臨床研究に関するマスコミ報道(Entheorg)として、まとめているので情報がわかりやすいです。サイケデリックスによってわたしたちの心や脳を導くような効果が報告されているのです。科学的に有用という事例が知られることでのサイケデリックスの社会への導入が望まれる。
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根拠に基づいた医療(EBM:evidence-based medicine)

根拠に基づいた医療evidence-based medicine)とは、治療法の選択に際して、実際に実験観察を行った最新の最良のエビデンス科学的根拠科学的証拠)に基づいてその治療の有効性を評価し、治療法を選択しようという臨床医学における現代の基本的な考え方です。EBMと省略されます。最新の研究による科学的根拠を医療の現場に速やかに広めるということが周知されてきたのは、西暦2000年前後のことでありまだ歴史が浅いということになる。

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